学生たちがつくった“超”便利モバイルサービス
今回は、学生4人が立ち上げた企業「株式会社超店舗検索」が運営するモバイルサービス「超店舗検索」の特集と、
運営している取締役の柴山嶺さん(東京海洋大学4年:休学中)のインタビュー。
「超店舗検索」
-現在営業中のお店を、GPSを使って簡単に検索!-
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飲み屋を検索できるサービスはたくさんあるが、実際学生ってそんなに毎日飲み屋に行くわけではない。
毎日のように利用するのは、マクドナルドやスターバックスなどのチェーン店だったり。知らない駅でちょっと時間を潰そうと。でも、そんなお店を探してもなかなか見つからない・・・。そんな経験がある人にはピッタリ。
超店舗検索は、そんな時に“超”活躍するモバイルサービス!
なんと、立ち上げたのは学生4人!
その中の1人、開発もできるが今は営業活動にも注力しているという、柴山嶺さんにお話を伺った。
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超店舗検索とは?
携帯電話のGPS機能を利用して、最寄りの“ 現在営業中のお店”を簡単に検索できる携帯電話用サービス。
上京、入学後間もないときや、就職活動中などに始めて行った駅で、マクドナルドやファミレスといったチェーン店を探して入ることも多いのではないだろうか。
とはいえ、意外に見つからないことも。特にこれから寒くなる中では役立ちそうだ。
操作はいたって簡単。学生が作るというところのメリットの一つに、一般の学生や若い人にとって分かりやすく、使いやすいサービスはどういうものか、ということが分かる点もある。
たくさんのWEBやモバイルのサービスがある現在だが、実際に分かりやすいものは少ない。
●バーガー検索
●カフェ検索
●丼もの検索
●ファミレス検索
●定食&めん検索
●弁当検索
●漫画喫茶検索
●カラオケ検索
●コンビニATM検索
●100円ショップ検索
●映画検索
トップページから、現在の位置をGPS機能を使って確認し、上記の中から検索したいお店を選ぶ。
バーガーであれば、近場のマクドナルド、モスバーガー、ロッテリア、ファーストキッチンなどが、カフェであれば、スターバックス、エクセルシオール、ドトールなどが検索され、現在地とお店の地図、そして現在地からお店までの距離が表示される。
一般的なモバイルサービスでは、広告も多かったり、欲しい情報まで行きつくのが大変なこともある。
その点、超店舗検索は、サービス自体非常にシンプルで、使い勝手もよく、使い手のことをとても考えていることが分かる。
また、行きたいお店の情報を見てみると、
営業中の場合は、閉店時間を。閉店中の場合は開店時間が記載される。
調子に乗って深夜や朝まで飲んだりしてしまった後の暇つぶしの時にも、とても役に立つ。
さらに、よく地図検索サービスで面倒な点として、「現在地から目的地が遠く、何度も拡大や縮小をしたり、次のページに行かないといけない」ということがある。
超店舗検索では、目的地までの距離に合わせて自動的に縮尺が変化し、現在地と目的地を相対的に表示する地図システムを独自で開発し、導入。
これで、どのくらい遠いのかも分かるし、地図の表示も一回でいい。
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あるようでなかったサービス
こんな便利なサービス、もっと前からあってもおかしくはない。
何故こんなにもたくさんのモバイルサービスが出ている中で、超店舗検索のようなものがなかったのだろうか。
柴山さんはこう答える。
「モバイルサービスはたくさん出てきていますが、もちろん制作しているのは一般企業が多いわけです。実際に似たようなサービスはあったのですが、使いにくいものがほとんど。企業間での利害関係なども多く、大きな企業はこういった多くのチェーン店を掲載したサービスというものが作りにくいのではないでしょうか。
ただ、もし大手企業に同じことをやってしまわれたら大変なことになりますね(笑)。
その点、プロモーションはタイミングをみてやっていますね。
でも、以前にインプレスというIT系のWEBマガジンに大々的に取材されて、今ではモバイル業界で知らない人はいないっていうサービスになってしまったみたいです(笑)。」
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徹底的に「分かりやすい」を追求
企業が作るサービスの場合、もちろんビジネスでやっているために、広告収入などを必要とする。
そうすると、より多くのページをユーザーに見てもらいたいために、情報に行きつくのに時間がかかったり、分かりやすいデザインを広告が邪魔してしまう。
分かりにくいサービスが多いのは、こういった事情が背景にあることも多々ある。
しかし、超店舗検索は「人々の生活を便利にしたい」という理念を持ち、ユーザー視点を欠かさない。
はじめて見た人でも、「きっとこのボタンを押せば、こういった機能があるんだろう」という“先が読める”インターフェースを心がけているという。
反面教師的に、使いづらいサイトを参考にすることも多いそう。
β版には批判的
β版(ベータ版:いわゆる、開発途中のサービスという意味。)として世にサービスを送るのが、3、4年前「web2.0」という定義が流行った頃から増えてきているが、柴山さんは批判的な立場だそうだ。
それは、「ユーザーにとってはβだということなどは、関係ないから」だという。
実際に超店舗検索も、開発途中にオープンしようか、という話もあったらしいが、そこはやはり、「ちゃんとしたものが出来てから、みんなを驚かせたい」という気持ちがあったため、完成後にオープンをしたという。
暇があれば携帯を見る
やはり仕事柄、10秒の暇でもあれば携帯を見るという柴山さん。
GPS機能がある他社のサービスや、新しいサービスは常にチェックしているというが、
気になるサイトはあまりないという。
やはり、どのサイトも使いにくさが目立つ。
柴山さんは「モバイル業界自体がまだ発展途上。もっと業界全体が使いやすいサービスを作れるような体制になればいいのに」と呟いた。
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経営者と開発者との意識のズレ
上記のような使いにくさが残る理由として、柴山さんは経営者と開発者の意識のズレがあることを挙げた。
経営者やサイトを企画した人が、開発者に開発を任せる。開発を外注することも多く、当然開発側が作るものと、企画をしたイメージとでギャップができることが多い。
また、開発側が作りたいものと、経営者が作りたいものが違うこともある。
柴山さんは、経営者と開発者は対極の位置にあり、分かりあえることはなかなかないのではないか、と言う。
こういった問題を解決するには、
開発者が経営も行う、株式会社超店舗検索のようなパターンと、経営者がもっと分かりやすく開発者に伝える、という2パターンの解決策が考えられる。
柴山さんは、前者でしか解決できないのではないかと答えた。
今開発者になろうとしている学生には、より経営的な視点を持った開発者になってほしいと語った。
超店舗検索ができたきっかけ
「人々の生活を便利にしたい」「生活に身近に使えるものを作りたい」そういった想いを持って立ち上がった4名。
モバイルサービスを立ち上げて、さらに起業までしてしまうなんて聞くと、
「普通の学生ではないな」と思われてしまうかもしれないが、実はそれぞれごく普通の生活を送っていたそう。
現在、株式会社超店舗検索で、取締役を務めている柴山さんは、一体どのような学生生活を送ってきたのだろうか。
~小学校から中学校~
小学生の頃、となりのクラスの先生が生徒にパソコンを自由に使わせてて、そこで色々遊んで“おもろ!”と思ったのがきっかけ。
そこから、貯金をはたいてWindows 95を買ったり、コンピューター言語のマニュアル本みたいなのを買って、ちょこちょこ自分でシステムを作っていた。中学校でも、部活をやったりしていましたが、相変わらず家に帰ればパソコンって感じだった。
~高専に入学~
普通の高校ではなく、あえて高専を選んだ。自分にはパソコンを使った仕事をするのが一番楽しいから。
高専は、普通の高校よりも専門的なことを教える分、一般教養の数学や英語とかは、ものすごいハイスピードで授業が進み、ついていくのに必死。
それに、集まっている学生のプログラミングのレベルも、僕なんか比較にならないくらい高くて、入学後は追いつくために勉強していた。
~~高専の外の環境で受けた衝撃~
高専では、学校のプログラムとしてインターンシップをするというものがあり、柴山さんもモバイルベンチャー企業でインターンをする。
学校で教わるコンピューター言語などとは違った、WEBアプリケーションなどを実際の仕事の現場で教わったりする中で、社会における技術と技術者の立ち位置を知る。
「技術者は、技術者のままでは使われて終わるのではないか」そう感じ、柴山さんは高専卒業後、就職ではなく大学への編入を決意。
~高専の外での学生との出会い~
学生向けのビジネスコンテストKINGに参加した、柴山さん。
そこでは普段周りにいる学生とは異色のオーラを放つ学生が大勢いて、とてつもない衝撃を受けたという。
自分と同い年くらいの学生なのに、考えていることのスケールが大きく、そして圧倒的に行動力が高いので、かけ離れた存在に見えて愕然とした。今でもその衝撃は忘れられないという。
焦り。自分はこのままではいけない、そう思った柴山さんはその後、全国の学生が制作したフリーペーパーを集めたStudent Freepaper Forum のスタッフをしたり、今度は自分がKINGのイベントスタッフとして数ヶ月間フルコミットしたり、対外的な活動を中心に行うことになる。
~社長、鈴木さんとの出会い・ビジネスコンテストへの出場~
ビジネスコンテストKINGで、現在の鈴木顕社長(東京理科大学在学中)と出会うことになる。そして意気投合した彼らは、賞金が目当てではないが、「何かしたい」という気持ちのもと、その後数々のビジネスコンテストに出場。
出せるとところには全部出した。
最初は落ちることも多かったが、徐々に予選を通過することも増えてきた。
しかし、一方で高専の卒研もやらなくてはいけない。それでも、鈴木社長とビジネスコンテストに出ることの方があまりに楽しくて、結局卒業式が終わって、卒業しているのに卒研を続けていたそう。
様々な活動で、日々忙しい生活を送っていた柴山さん。当時プログラミングをできるのは、柴山さんだけで並行して開発していた超店舗検索のシステムは一時ストップ。
柴山さんは、その時プログラミング経験の薄い鈴木社長に一冊のプログラミングの基礎の本を手渡したそうだ。
すると、そこから鈴木さんは週に16時間以上勉強して、あっという間にシステムを完成させてしまった。
一つのことを達成する鈴木さんのパワーに、柴山さんは圧倒されたという。
~現在~
現在は、鈴木社長の実家がある茨城県取手市の離れの部屋を、開発するためのオフィスとしている。鈴木社長ももう一人の取締役、野口博美さんも、取手のオフィスと大学、家を行き来する毎日。
柴山さんは超店舗検索の営業を行うかたわら、渋谷にあるクライアントの会社で開発の仕事も行っている。
アクセス数も徐々に増えており、口コミも広がっているようだ。
あるIT業界の有名ブロガーには、今年一番人に教えたモバイルサイトとして紹介された。
また、サービスもバーガー検索やカフェ検索に加え、コンビニATM等様々なコンテンツを随時増やしている。
~今後のビジョン~
今後も、「人々の生活を便利にしたい」という目標のもと、ユーザーにとって分かりやすいサービスをつくっていきたいと語る柴山さん。
まだまだ立ち上げ段階ではあるが、この純粋な想いと、彼らの行動力を持ってすれば、達成できる目標なのではないかと思わせられる。
~開発した本人が嬉しいと感じるとき~
開発をしている本人が嬉しいとき、それはたとえば知り合いから激励のメールをもらったり、あの機能が使いやすかったとレスポンスをもらえるときだという。
また、特長として全国に対応しているサービスであるため、どんなところのマクドナルドも「ああ、この店も超店舗検索で検索できてしまうんだな」と思うと、自分の輩出している価値や開発した成果を感じることができる。
そう語る柴山さんは、充実して楽しそうな顔をしていた。

取材を終えて
まずは、超店舗検索に携帯からアクセスしてほしい。
恐らくかなり多くの人にとって便利で役立つサービスである。
これほどに分かりやすいサービスを、学生が作ったという点でも驚きではあるが、
何よりも、そこにかける熱意に感動を覚える。
サービスがオープンし、モバイル業界では相当に有名になった彼らのサービス。
続いてのフェーズはもちろん、より多くの人に利用してもらうということだ。
GANBARUZINE!では、こういった事業を経営している学生も応援していきたい。
きっと、5年後10年後、彼らのような人達が日本のビジネスを牽引しているに違いない。
株式会社超店舗検索の皆様、柴山さん、ありがとうございました!
Text By:山川 雄志(GANBARUZINE!編集部)