今回は、前回に特集したStudent Freepaper Forum 2008の第3回全国学生フリーペーパーコンテストにて、72誌のエントリーの中、見事優勝した「PARTNER」の編集長の長屋聖士さんと、副編集長の高石優真さんの優勝決定直後のインタビューを特集する。
今日はおめでとうございました。いかがでしたか?
長屋
:いやー、本当に緊張しました。まだ緊張が残ってますね。
直前から、結構プレゼンの練習はしていたんですか?
長屋:ここ3日間くらい徹夜して練習してましたね。資料にいたっては、昨日の18時にできたんですよ。運営していたBRASSの皆さんにはご迷惑をおかけしてしまいました・・・。
前から今回はいける!と思っていましたか?
長屋:気持ちとしては、前回は準優勝だったので、「今回こそは!」という気持ちはありましたね。媒体に関して言えば、前とはもっと差別化を図りたいなあと思っていて誌面上で色々なことに挑んでいきたいと思っていました。
高石:プレゼンは、自分たちを信じてやるしかないって思っていました。前回は悔しい思いをしましたしね。
長屋:今年は8号まで出してきて、クオリティには自信はありました。
今日の勝因は何だったんでしょうか?
長屋:なるべく言葉を搾りだすイメージでプレゼンしたことも一つですね。通常はゆっくりしゃべって、「ここは!」という、例えば「広告!」とか「流通性!」という単語においては、しっかりと届くような言い方を心がけていました。
プレゼンで伝わらずに、評価が下がるのは一番悔しいと思っていたので。
プレゼンテーションをする機会って、結構多いんですか?
高石:いやあ、作品を学校で作ってその説明をするときはあるんですが、ここまでの規模は、500人っていうのはさすがにないですねぇ。
ここで、昨年度準優勝の際にプレゼンテーションを行い、本年度のSFF2008にてスタッフとして活動している上野なつみさんが登場。
上野:すみません、ちょっと茶化しに来ました(笑)。
長屋:いやらしいなあ(笑)。
長屋さんは、上野さんに憧れてPARTNER制作委員会に入ったと聞きましたが。
長屋:いやあ、憧れたというよりも、悔しかったんですよね。同じ学年、同じ1年生なのに、ここまでアクティブに活動している人がいるってことが。
自分は大学の中にこもって、受け身な活動しかできていなかったので。
それで、上野さんには会いたいなあって思っていたんですよ。
上野:長屋君が最初にPARTNER制作委員会に送ってきたメールは、名前も学校も何も書かれてなくて、「PARTNERに入りたいです」って一言だけきたんですよ(笑)。
それで、「普通に連絡を頂ければ大丈夫ですよ。」って返信したら、「俺悔しいっす。悔しいっす。」って返ってきたっていう(笑)。
長屋・高石:(笑)。
上野:私としては、次の代が優勝して私の時は準優勝っていうことが悔しいですけどね(笑)。
なるほど(笑)。審査員のコメントにもありましたが、今後は追われる立場になるわけですね。
このコンテストの特徴として、前回よりもクオリティが下がっていると、例え媒体のクオリティが高くても、評価が下がってしまうということがあります。
そんな中で、次の号、さらに次の号、なにをしようと考えていますか?
長屋:よりもっと、学生、読者に近づいていくってことですかね。さらに美大生にフォーカスして、美大生のすごいやつってのを社会にアピールしていきたいと思っています。
高石:美大をPARTNERで取り込むっていうことをしたいですね。美大でPARTNERを知らない人はいない、っていう。
長屋:うん。
高石:そうしたらもっと、色々な人へインタビューできますし、ビートたけしさんとかに取材したいですね。ちょっと無茶かもしれませんが。
今回出場した他の媒体を見てみてどんな感想を持ちましたか?
長屋:僕が見るところは、やっぱりデザインを中心に見てしまうんですが、そういう意味では「Cue」(早稲田大学Cue編集部発行。今回のコンテストでは一次審査通過、前回はベスト8)とかは綺麗だなーと思っていますね。あとは、表紙しか見たことはないですが、plusというやつとか。
その他、今回5団体に残ったキャリアバイトとか、早慶本とかはビジネス面ですごいなあ、と思いましたね。
高石:頭がいいですよね。僕らはデザインで勝負しかないですねぇ。
長屋:それにしても、一般大にいながら、デザインのクオリティの高い媒体が本当に増えたなって感想がありますよね。なんか、その辺で焦りは感じてますね。
みんな、イラストレーターやフォトショップを使えるし、写真もうまいし。
高石:僕らの仕事を取られるんじゃないかっていう(笑)。
ありがとうございます。ところで、お二人個人の今後はどのようなものになるんでしょうか。
やっぱりまずは、優勝したことをみんなに言いふらして回るということから始まるんですかね?(笑)。
長屋:それもそうですね(笑)。これをネタに、媒体も制作していきたいなーなんて思っていますね。それと、自分は広告の企画をする方向に進みたいと思っていますんで、今日のこういう場を活用して、チャンスが広がればって思っています。
高石:実際僕らがこの8号で引退なんですよ。PARTNERをやっていると、毎週日曜日がMTGで削られてしまうんですよね(笑)。僕はアートの方を目指しているんですが、今後は自分の周りを巻き込んで、アーティスト集団みたいなのを作りたいと思っています。
では、最後に主催したBRASSの皆さんに対して、一言をお願いします。
長屋:そうですね。やっぱりこういう場があるから、福岡とかフランスから、みんなが集まってくるんですよね。
PARTNERは、もともと美大生向けに特化して制作しているので、あまり一般大に通う皆さんに見てもらう機会はないんですが、ほんとBRASSのおかげで、フリーペーパーを作っている人はPARTNERを知っている人が多いんですよ。それはすごい励みになります。
高石:いつもインタビューする側なのに、今回はこんな場まで頂いてしまって。
長屋:本当にありがとうございますと言いたいですね。やめるみたいな話もあったそうですが、それは本当に残念だな、って思うので今後もずっと続けていってほしいです。
フリーペーパーを制作している人にとっては、限りなく目指す場所として確立されていると思うんですよね。「ここでフリーペーパーの一番を獲りたい」って、そうやって僕もずっと思ってましたし。
大変なのも分かるんですが、なんとか続けてほしいですね。
高石:自分らもこういう、人を集めるってこともやるんですが、やっている方は大変ですけど達成感はあると思うので、これからも続けていってほしいですね。
こういう場って色々な人やものと繋れることが多いので、チャンスがたくさん転がっていると思うんです。
本当にありがとうございました。
ありがとうございました。
※下記はプレゼン前の彼らの様子。緊張していたようには思えないが。
取材後記
優勝したPARTNER制作委員会。次回は、一体どのような媒体を見せてくれのだろうか。
また、それぞれがSFFという機会で得たきっかけを、どのように活用し、どんな行動を起こし、成長し、また社会に対してどんな価値を輩出していくのだろうか。
彼らは、フリーペーパーという一つの媒体の制作に、時に数十人の協力、数か月の時間、そして他には変えられない貪欲な成長意欲、達成意欲を賭ける。
そこには、かけがえのない程の熱い何かが詰まっている。
そんな“伝える力”を持った学生が社会という海に出たとき、新しい潮の流れができ、水温が上がるのかもしれない。
数年後、数十年後の社会を、引っ張るのは間違いなく今の学生である。
学生時代から、彼らのような活動を行う人々が増えることにより、社会はより良くなっていくと確信できる。
GANBARUZINE!編集部では、そういった彼らと共に成長の途を歩み、また新たな世代を生みだし、輩出していくお手伝いをしていきたいと強く思っている。
PARTNER制作委員会や、今回SFFを運営した学生団体BRASSをはじめ、今後も何かしらの価値をアウトプットする学生の動きは要注目である。
もはや、社会人を超えるほどのパワーを持っているのだから。
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